今年2025年でパックロッド専門ロッドブランド「ORCA」は10周年。そして新たな姉妹ブランドがスタート。代表の大矢さんに聞いてみた。
ORCAではエイ革や銘木など、何かとマテリアルに拘ったロッド提案してきましたが、10年目を迎えるにあたって新たなブランドを立ち上げました。というのも、プロカメラマンを営みながら釣りを愛する岡本氏と出会ったからです。彼は僕の考えつかないようなデザインやシェイプを自ら削って提案してくれるんですが、それがまた格好良いんですよ。またカメラマンの立場や知識を活かして、釣れた魚とタックルを写真に収める時に写真映えを意識したロッドを考案してくれました。何かと共感出来るところばかりだったので、この機会に岡本氏を監修に迎えた新ブランド「O.R.D.C.」(オルカ・ロッド・デザイナーズ・コラボレーション)の発足を決めました。今後も岡本氏経由で色んな方と色んなテーマに基づいたコラボレーションでロッドメイクを行なっていきたいと思っています。
僕も写真好きですし、現地の記念写真こそ貴重で拘りたいです。だって一生に一回の一瞬ですよ?反日常的な現場、その時に出逢った憧れの魚、その時だからこそ生まれる釣り人の笑顔、どれ一つ全く同じ再現は出来ません。そう考えると、その一瞬って「釣り」も「カメラ」も凄く重要だと思うんですよね。あるある話ですが、アマゾンまで遠征して奇跡的にピラルクが釣れてしまい、興奮しながら現地民に写真をお願いして撮影。鼓動も鳴り止まないまま慌ててリリース。余韻に浸りながら改めて写真を見直すと、まさかの巨大魚がドジョウみたいに写っていたとか…。二度とない貴重なチャンスですよね?残念すぎますよ。特に現代のカメラは高画質なので、隅から隅までよく見えるじゃないですか?一生の思い出なんですから、そんな記念的な一枚に「O.R.D.C.」で花を添えたく思っています。
今年で10年を迎えるのが本来の「ORCA ORIGIN」。変わりなく変態とも言えるマテリアルでハイエンドなレーベルとして継続し、この度立ち上げた「O.R.D.C.」では品質を落とさず少し価格帯を抑えたパックロッドを提案したいです。岡本氏が考案する世界観を、袴田氏が10年間培った経験を活かし製品として整える。そして僕は…雑用とその尻拭いをすると(笑)。僕ら三人の企業努力とセンスで補っていきたいと思っています。