宇宙を思わせる不思議なフォルムをした「coike」シリーズ。この新感覚ワームが大ヒットして釣り業界を賑わせているブランド“HIDEUP”。こちらのフィールドテスターでもあり、弊誌にも馴染みのある加藤純平さんが、生まれ育った北海道で8サイズのワームで8種目の魚を釣りまくった。お題ルアーは“HIDEUP”の看板でもある「Stagger Original」。その細かいサイズやカラー展開こそ本企画にピッタリ。このワームのポテンシャルを感じながら、純平さんの8種目を覗いてみた。
上級者を驚かせる “Stagger Original”
そもそも吉田氏は、多くのルアーメーカーが目指すような万人受けルアーを意識しておらず、上級者を「あっ!」と驚かせるような開発をしているようだ。当初は世の中には無いルアーで、奇抜なルアーだったとしても、やがてユーザーに受け入れられて定番になっていく。その言葉通り "Stagger Original”で今回も発見があった。基本は5~6インチがセオリーなヒラメのボートゲームだが、ベイトがマイクロベイトと判明して急遽3インチへ。小魚をイメージしたシャッドテールでも、エビをイミテートしたアクションで見事にヒット!「釣れた」でなく「釣った」という釣り人の最高の快感を味わせてくれた。
HIDEUPの真髄と言えば“Stagger Original”。発売から20年以上、未だに「売れ続け、釣れ続け、愛され続ける」には理由があるようだ。
当初はノーシンカーワームを前提に開発をスタート。よって繊細でナチュラルな動きを追求しながら、幾度となくフィールドへ出向きテストを重ねたそうだ。初めは3m後ろをチェイスしてくるバスも、開発が進むと3mが2mに、2mが50cmに。「あと少し!」と思ったら、何故か?1mに逆戻り....。頭を抱える日の連続だったとか。一般目線で綺麗に泳ぐルアーとは釣れそうな気がするが、生みの親である吉田氏は時に動きの鈍いアクションも敢えて含ませる。その理由は至ってシンプルで「魚って、いつも尾ビレを使ってるわけちゃうやろ?」。よってテール部分のアピールは過剰でなく、揺籠をイメージしたフラットな背中部分も独創的だ。ロングセラーとなった現在では、1.5インチから6インチまでの8サイズ、カラーも30を超える豪華ラインナップ。バスはもちろん、ソルトシーンでは10cmクラスのメバルからメータークラスのヒラメまで我々のストライクゾーンを広げてくれている。