19年前「特定外来生物法」が定められ、国を筆頭にマスコミが煽り、ブラックバスが『悪者』として格好の餌食となった。もはや若い釣り人たちは知らないかもしれないが、我々の一生の趣味を国に奪われかけた。釣り場が次々と閉鎖され、釣具店や釣具メーカーは眠れない日々が続いたに違いない。でもそれ以上に、ルアーショップが夢だった浅田さんは仕事を辞め、乗り掛かった船「B-FARM」を強行出航。今日でも当時の余韻は残れど、今年で10周年という見事なキャリアを経て新たな「B-FARM」を再出発させた。
10年の節目でリニュアルオープン
浅:あの時代からおかげさまで10年が経ったので、釣りのフェスのようなイベントがしたいと思ったんです。市役所に場所の相談をしたく向かう途中だったんですが、ここの空店舗募集の告知が目に入って。反射的に問い合わせてみたら、大手エステ系の安城出店と競うことになりまして。「どうせダメだろ?」と諦めていたら、どうやら大家さんの亡くなった旦那さんが無類の釣り好きだったらしく、驚いたことにウチを選んでくれたんですよ。大喜びしましたけど、直ぐに「つうか、お金どうするんだ?」と一気に焦りが出てきてw。
L:想定内なんじゃないんですか!?衝動買いするような金額ではないかとw?
浅:事の重大さに気付いて慌てましたよw。以前の店舗より大きいので什器も足りないし出費が重なっちゃって。「10年目のリニュアルオープン」で「10年前と同じゼロスタート」になってしまいましたw。今敢えて初心のゼロスタートですよ!でも前店舗も築50年だから「60年目に出てってくれ!」と言われても、その頃にはこっちの腰も重そうじゃないですか?ボクは好きなことしかのめり込めないし、好きなことなら辛いと感じないんで、どうしてもこの仕事を続けたいんですよね。
美しきおしどりフィッシングライフ
L:同僚の奥様も相当釣り好きと伺ったんですが、お尋ねしても大丈夫でしょうか?
浅:全然構いませんよ!
L:世の中の旦那と言えば、肩身が狭く嫁に内緒で釣りを楽しむ人もいるとしてw。となると、もはや浮気やマ*ファナと変わらないじゃないですかw?人の家庭はそれぞれですが、奥様と一緒のフィッシングライフって凄いですよ!
浅:例えが最高ですねw!ウチは合法ですよw。元々彼女は生き物が好きみたいで、彼女の弟が「バス釣りをしてみたい!」という話から3人で近所の池に行ったんです。その時ボクは、学生から社会人に成り立てで少し釣りを離れていたんですが、久々に行ったら結構釣れちゃって。弟も喜んでくれたんですが、よりも彼女の方が気に入ったみたいでw。そっから、会えば釣りばかり一緒に行くようになって。気がついたら…釣具屋になってましたw。でも、釣り場でボクが先に釣ってしまって、気を使いながら「アタリあった?」って聞いたら「アタッたら言うわよ!」って、謎にキレられちゃったりw。妊娠して今の長女を妊っている時に、暇だったからという理由で、急斜面を降りながら地元の野池に行ったらしくてw。そんな事後報告は困りますよ!アイツはヤバいっすw。
L:もう、150%完全に釣り人ですやんw!ご立派ですw。
熱い想いは、もはや「ブラックマス」に
L:ところで新店舗ではエギやエリアトラウト系も始めたんですね?
浅:我々時代の釣りデビューって近所の池が基本でしたけど、最近は釣り禁止が多いからそうもいかないんですよね。最近の人は、トイレもあるし道具も貸してくれる安全な管理釣り場でデビューする人が多いらしくて、親が釣りを知らなければ尚更みたいですね。それでハマったら釣具屋に通い、そこで初めてブラックバスルアーと出会うんですよ。色んなタイプのルアーがあるから目を引くし、ブラックバスという魚を調べてみたら「ヤバい、格好良いじゃん!」って思ってもらえたら最高ですよね。ウチのエリアトラウト系には、そういう思いが込められているんで、完全にバス釣りへの導入枠ですよw。仮に釣りから離れてしまっても、竿が曲がり、魚と人が糸で繋がった瞬間の実体験って、何にも変われない感動があると思うんですよね。だから、何かのキッカケで戻ってくる可能性があると信じています。ボクはブラックバスファーストなんで、エリアトラウト系とソルト系には新しい専門スタッフの手を借りて営業しています。
L:浅田さんのそんな熱い想いがあるんでしたら、もうここでは「ブラックマス」って呼んでも良いと思います!
浅:それいーなwww!
〒446-0044 愛知県安城市百石町2-15-5
TEL:0566-45-7799
営業時間:10:30~21:00、日曜10:30~19:00、定休日火曜
http://www.b-farm-lure.com