今年6年目を迎えた青野兄弟の拠点「FLEXX...」。お互いに「植物」と「釣り」の棲み分けをしつつ、拘りの強いはずの彼らだが揉めたことは一度もないらしい。「とにかくウチは緩いんで、みんな謎のバランスでやってます。もう、オープンハウスすよ!」と彼らは笑う。そんな彼らに惹きつけられるように人が人を呼び、お客さん同士が繋がり、更に家族や子供同士まで仲良くなり、時には客さん達が店番や搬入など店周りのことを手伝ってくれ、みんなでワイワイ休日を過ごす日も少なくないようだ。一般の店舗が「お客様のおかげで…」と感謝の意を語ることがあるが、ここではもっともっと違う意味も込めて「お客さんがいなかったら、絶対にここまで来れなかった」と心の奥から感謝の意を語る。今日まで継続しているのは彼らの人柄としか言いようがないだろう。この不思議でナチュラルな融合についてお尋ねしてみた。
437-1438
静岡県掛川市入山瀬1748
TEL:0537-64-4556
https://www.flexxandaonocraft.com
https://www.instagram.com/flex.x.x.fishing2020/
https://www.instagram.com/flexx_coffee2025/
マイペースながら技術とセンス満点、青野BROS弟が語るFLEXX…
- 弟:僕が外構工事の仕事をしていたので、そこから独立したタイミングでここがスタートしました。元々庭師に興味があったんで、好きな植物を植えながら兄貴の好きな釣具も取り扱って、ここのカフェを追加して徐々に拡大していった感じですね。
- L:こんなのって言ったら失礼ですけど…こんな山奥にこんなのがあったら驚きますよね?
- 弟:ですよね(笑)。静岡に限らず、県外からのお客さんも多いです。一度来て気にいらなかったら「もう来ない」ですし、それか気に入って「ずっと来てくれる」のどちらかですね。(笑)。釣り好きな方が植物にハマってくれたり、植物好きな人が釣りに興味を持ったり、釣り好きなお客さんから外構仕事をいただいたり、色んなモノやコトが繋がって嬉しく思っています。
- L:こういうノリって何って言うんだろ「ロックガーデン」とか?
- 弟:「ロックガーデン」だと、もっと大きな石がゴロゴロしていますね。ここは乾いた地面で植物を育てているんで「ドライガーデン」ではありますね。
- L:こんなにたくさんあったら、手入れが大変に思えますけど…。
- 弟:それが全然なんですよ(笑)。お客さんと一緒にビニールハウスを回りながら「あ、コイツ、こんなに大きくなったな?」って。久々に顔合わせる感じで(笑)。
- L:この辺りだったら猪に襲われるとか?
- 弟:この乾いた土地で掘っても餌は出て来ないし、植物を食べる動物もいないですし、おそらく棘が鼻や口に当たって痛いんじゃないですかね(笑)。
- L:ルアーと一緒に飾っても格好良いし興味はあるんだけど、どれも格好良くて選びきれないんですよね。
- 弟:まず「何処でやるのか?」ですね。外なのか?室内なのか?地植えするのか?ハウスはあるのか?好きなタイプはアガベなのか?サボテンなのか?もっと木に近いタイプなのか?で絞り込んでもらい、どっぷりハメていくのが僕の仕事ですね(笑)。釣り人って、自分の部屋やガレージがあると、必ずそこに何か飾りたくなるんですよ。とりあえず植物を1個買ったら、それ用の棚を作ってライトを付けて育成場が出来るじゃないですか?そしたら、もう1個2個と欲しくなっちゃうんですよね(笑)。釣り好きはコレクター意識が高いし拘りも強いから、ハマる人が多いと思います。育てて行くと子株が出たりするので、質の良い植物だと血統付きになまずし、それをトレードして楽しむ方もいますよ。
- L:なんかルアートレードみたいっすね!どの世界でも同志のパワーは凄いなぁ…。
楽しむためならどんな苦難も乗り越える、青野BROS兄が語るFLEXX…
- 兄:僕が仕事から帰ってきたら、弟がコンテナで自分の事務所を作っていたんで「ここの三列を俺に貸して!」って、釣具を置き出したのがスタートですね。やりたいことがあったら、とにかくやっちゃうタイプなんで(笑)。問屋こそ付き合いないですが、海外から輸入したりメーカーさんに直接かけ合いました。会社員で「時間がないから釣り行けてない」って良く聞きません?だったら自分は、ここを土日で営業して平日に仕事しながら何処までやれるか?を試したくなって。僕がここを両立出来たら、そんな釣り人だって本当は釣りに行けるはずじゃないですか?そう考えたら面白くなってきて。
- L:やはりみなさん、家庭とのバランスですかね。
- 兄:はい、だから僕は奥さんを神のように崇めています。睡眠時間を削って子供の送り迎えや家事を手伝っていますよ。毎週子供連れでここに来てますし、最初の4年は無給だったけど、最近の給与は全て家庭に入れているんで文句は出ないですね。やりたいことをするには時間が必要なんで、時間をもらうにはちゃんと上納もしないと(笑)。
- L:ご家庭テクニックだ(笑)。
- 兄:元々サーフィンばっかりやっていて、釣りは小学生以来の出戻り組なんですよ。久々の釣具屋で “ジョインテッドクロー”を見つけて「何!このサイズ?」って。最初の1年は釣れなかったですけど、そっからビッグベイトばかり集め出して。周りの連中はワームやフックを買い足していましたけど、僕はオンリービッグベイトで突っ走ったから…今ではあんなですよ(笑)。
- L:お店をやって気がついたことありますか?
- 兄:昔から釣りをしている人は、魚から始まって釣るためのルアーに辿り着くんですけど、今の人は動画から入ってルアーに触れるので、魚がどうしてそこにいるのか?どうして口を使ったのか?そもそものプロセスが抜けているんですよね。動画のインパクトが強いんで、楽しみ方はそれぞれですけど少し寂しく思いますね。
- L:やはりビッグベイターがメインですか?
- 兄:このお店でビッグベイト広めたら、皆さん良く釣ってくるんですよね。「良かった!」と思う反面、でも何処かで羨ましいんでディスりながら笑って話を聞いてます(笑)。
- L:もう、散々釣ったから良いでしょう(笑)?弟さんも言ってたけど、やっぱり…ここはお店っぽくない立派なお店ですね(笑)。