「無いから作る!」というフロンティア精神。些細な事から大事まで、人はこれに刺激を受けながら日々過ごしているのかもしれない。驚きの製品を見て騒ぐ我々を横に、製作者の石丸さんは口調を乱す事なく丁寧に淡々と製品秘話を語ってくれた。
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L:これってコンパクトどころの騒ぎじゃないじゃないですか!?(驚き中)
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石:ま、あ、その…はい(冷静対応)。
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L:テレスコと思いきや、ブランクの中(竿内側の空洞)に連結用の細い竿を入れて収納するんですね?竿の中に竿が入ってという。
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石:仕舞寸をiPhone12サイズに合わせて作りました。
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L:作れちゃうのも凄いし、過去にも色んな竿作りの経験があるんですか?
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石:いや、ないです(笑)。竿の設計は僕自身じゃないですが、とにかく「世の中に無いモノ」を作りたくて、ミニマルなタックルを作ってみたかったんですよ。
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L:なんと!いきなり?しかもこんな路線を?…もう発明家の領域ですね。
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石:サイズはもちろんですが、あくまでも「普通に使える」ものを目指しました。普段からミニマルな小さく畳める道具は大好きですね。1980年ごろに販売していたらしいのですが、DAIWAに「ポケットコンボ」という小型タックルセットがあって、それの現代版のイメージです。「現代人がいつでもどこにでも持って行くモノ」と言えばスマートフォンなので、中でも馴染みのあるiPhoneに照準を合わせました。本業が機械加工に携わる仕事なので「頑張れば作れるかも?」と…。釣り竿を作る人ってそれなりにいると思うんですよ。リールも、フライリールを作った話はよく聞きますが、ルアー用のベイトリールを作っている人ってあまりいないんじゃないかと。DAIWAの「コロネットミニ」というワカサギ用のアルミ製リールがあって、ルアーこそ投げられませんが、当時「世界最小のリール」を謳っていたんです。それなら僕はその大きさでルアーを投げられるリールを実現させたいなと。実際やってみたらレベルワインダーを動かすことすら苦戦しましたけど…。試行錯誤の結果、今は外部調整可能なマグネットブレーキもついて、普通に使えるものになったと思います。PE0.6号なら50mを巻けて45cmのバスも釣っていますし、色んな魚種で試してみました。
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L:ABUのアンバサダーみたいで見た目も良いし、今日みたいな管理釣り場なら全く問題なさそうですね。
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石:ルアーを投げる時や魚を掛けた時に竿を曲げて重みを乗せたいじゃないですか?全長1mの9本継ぎでカーボン素材だと湾曲が描きにくいので、竿先はチタン素材でブランクはグラス素材にしています。あくまでも「普通に使える」ように作っています。
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L:これはジャンルで言うと今流行りの「パックロッド」になるのかな?でも、ウリはもはや連結でなく「サイズ」ですよね?だとしたら「ポケットロッド」ですかね?前例がないからな…。
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