ほりにしスト SPECIAL
今回の「ほりにしスト」は「アウトドアスパイスほりにし」の名で知られる堀西さんご本人に触れます。堀西さんご本人の口から、ローバイト発行人コマツとの出会いや思い出を語っていただきました。フィッシングが結び付けてくれた嬉しいご縁をここに!
堀西さん is…
和歌山県かつらぎ町にあるアウトドアショップ「Orange」マネージャーの堀西さん。ファッションや音楽、スケボーにスノボーも好み、ライフスタイルで釣りやキャンプを楽しんできた和歌山県育ち。現在ではソルトの釣りがメインなので、釣れた魚を家族に振る舞い喜ばれる日々。温厚で爽やかでスラッとした180cmを越えるイケメンさん。
アウトドアスパイスほりにし is…
元々キャンプやアウトドアの外メシが大好きだった堀西さん。しかしその準備や荷物に悩まされることもしばし…。「だったら一つのスパイスでどんな食材にも合うようなオールマイティスパイスを作ろう!」と挑戦。調整に調整を重ね、20種類以上のスパイスや調味料をブレンドし、肉はもちろん魚や野菜など何でも合う万能スパイスが誕生した。累計出荷本数580万本以上!それは驚きの大ブレイク商品と化した。今日では「ほりにしカレー」や「ほりにし監修ホリネーズ」など、様々な形で食卓を盛り上げている。
既に大ブレイク中の「アウトドアスパイスほりにし」だが、意外にもその展開とは、一般的なスーパーに収まる飲食業界の展開とは異なり、アウトドアショップはもちろん、アパレル系や雑貨屋まで「遊び上手」なお店にも並ぶ。その証拠にスケボーブランドやフィギュアブランド、アパレルブランドとのコラボでサブカルチャー的なアプローチも披露。かと思えば、大きく舵を切り有名コンビニチェーン「LAWSON」の「からあげクン」との大手コラボレーションで話題を浚う。その味は言うまでも無いのだが、味だけでなく実は「スタイルを売っている食品」なのだ。ズバリのマスだけを狙うのではなく、ストリート遊びからアウトドア遊びまで知っているからこその洒落た「遊び」戦略と言えるだろう。そしてそれはローバイトに繋がり、更に発行人コマツが以前に営んでいたブランド「SUSPEND」まで至る。実はバカが付くほどの「SUSPEND」好きだった堀西さん。この機会にコマツと改めて当時を振り返りながら、自分達のルーツと価値観を語ってみた。
「SUSPEND」とは弊誌発行人コマツが、弊誌の立ち上げ前に展開していたフィッシング系ストリートブランド。バンド目線とフィッシング感覚を融合させたアパレルブランドで10年以上展開していたが、まさかあの「ほりにし」さんが「SUSPEND」のヘビーユーザーだったなんて!初対面にしてご本人からのカミングアウトで驚いた。
ほ:ボク、実はコマツさんがやっていた「SUSPEND」の大ファンで!
コ:え??ありがとうございます。え、ちょっと待って…そういえば、毎回新作を必ず買ってくれるお客さんに「堀西さん」っていう人がいたような…。もしかして…下の名前って…晃弘さん?
ほ:え!それ、ボクですよ!
5年前、車内で初見の2人は顔を見合わせて爆笑してしまった。数々のデリバリー作業を行なってきたが、あまりにもヘビーユーザーすぎて、その名前だけは唯一記憶していた(笑)。世の中は狭いと言うか?奇遇と言うか?フィッシングを通じて、あの時の人と、まさかこんな形で出会うなんて、時にこの世は素敵すぎる!
ほ:元々アパレルは好きだったんで服は買いまくってました。釣りメーカーの服は「いかにも釣り?」という感じで抵抗ありましたが、ボクの場合はコークヘッドヒップスターズ(バンド)のコマツさんを知っていたので、その人が自分の好きな釣りをテーマにブランドをやっていることを知ってハマりましたね。そんな時に釣り雑誌「ロッド&リール」でコマツさんがコーナーを持ち出して「ロックでフィッシュ」の連載がスタートしたんですよ。毎月楽しみでした(笑)。
コ:連載スタートは1999年で、その一声前にブランドを始めていたかな。
ほ:キッスやピストルズやニルヴァーナなど、ロックをパロった茶目っ気のあるグラフィックや、パンクを感じる釣りへのメッセージなど、当時は釣りに関連したアパレルがなかったんでボクには刺さりましたね。
コ:「FISH/ROCK/POISON/JOKE/COOL」がブランドテーマだったんで、パンクな精神は根っこにあったね。今でこそアンダーグラウンドとオーバーグラウンドの垣根はないけど、まだSNSも無かったので棲み分けがちゃんと出来ていたよね。コンプラも気にせずインディーズの美学がちゃんとあったし。パロディーも愛と品があった。
ほ:それこそ、90年代っすよ!現代でこそ聞き飽きた謳い文句ですが、そもそもは「釣りの時だけでなく普段着としても着れる」ファッション性に惹かれました。逆に釣り場のマフラーなんてややこしいのに、SUSPENDのマフラーをして年始の初バスを釣りに行ったことを覚えています(笑)。中には買えない製品もあって、友達と毎日のようにチェックしてました。結局毎日のように着回していたので、その友達とお揃いになっちゃう時もあって。でも気まずいことなく、2人で同じキャップを被って釣りに行くことも珍しくなかったです(笑)。もう、あれは絶対処分できないお宝です!今でも渓流に入る時はSUSPENDの携帯灰皿を持って山に入ってますから(笑)。
コ:いや?、ありがたいですね。現代みたいに日本人サイズの既存ボディーTシャツがなかったから、生機ごと買い上げて1000枚単位のロットで数回にかけて生産していたからね。コストは掛かるけどカラーは後染めをしていて、少しクタっとさせたユーズド感がある仕上がりだったかと。現代はみんな既存ボディーを取り寄せてプリントするだけでしょ?人と差別化するために100%オリジナルTシャツボディーを作っていたなんてご苦労だよね(笑)。
ほ:タフな素材で風合いも良かったです。
コ:釣り場で釣り好きな人に合うのは当然だけど、我々の通常生活では何処に釣り好きが潜んでいるかなんて分からないでしょ?そう考えると、居酒屋で隣の席にSUSPENDを着ている人がいたら「この人釣り好きなんだ!」って分かるじゃない?その主張をキッカケに話しかけて、見ず知らずの人同士が釣りの話で盛り上がったら、そんなに素敵なことないと思うんだよね。もはや釣り場でもないのに、釣りが楽しめてしまう。そんな架け橋的な存在になれたら嬉しいなと思ったんだ。でも似たようなブランドが増えて「釣りアパレル」という言葉も産まれ出した頃、雑誌の紹介で「これを着ていけば爆釣間違いなし!」と紹介をされ、一気に気持ちが冷めちゃってね(笑)。こっちのモチベーションに対して、周りに意識のそぐわない人が増えてきてマーケットに魅力がなくなってしまった。で、スタイルは変えなくとも、今度は人と被らない形式で「ローバイトマガジン」を始めてみたんだ。おかげで今時、紙媒体に手を挙げる人なんていなくてマイペースに14年目を迎えちゃった(笑)。
ほ:ボクもその頃には、ドメスティックやバス釣りも離れていたので、世の中がそういうタイミングだったかもしれないですね。でもローバイトを通じて、今こうやってお話できるのも信じられないっすもん(笑)。ボクの青春時代の間違いなく一部ですよ!
コ:我ながら何事も続けていて良かったです。本当にありがたい巡り合わせですね。
と言うことで、晴れて2人の出会いを祝して、2024年の春夏にSUSPENDを復活させ「ほりにし」さんとのコラボTシャツを発表する運びになりました。90年代のストリート好きやフィッシング好き、または現代の「ほりにし」ファンの方に喜んでいただければ幸いです。
ほりにし X SUSPEND
Super Line Tee
80’Sのクラシカルフィッシングライン(ストレーン)パッケージをパロった人気のグラフィクが復活。「ほりにし」フレーバーを絡ませたハッピーラインに変身。4,500 yen(税別)。
Feeding Tee
「SUSPEND」のアイコンのスカルフィッシュが「ほりにし」に群がる。アウトドアスパイスのフレーバーは魚にも効くのか?「SUSPEND」ブラックジョーク健在!4,500 yen(税別)。