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追悼Ozzy Osbourne

あのオジー・オズボーンが逝ってしまった。ブラック・サバスのボーカリストとして、ソロとして、数々の傑作を生み出し世界的な成功を収めた、あの“ヘヴィ・メタルの帝王”が亡くなったのである。遂にこの日が来てしまったか、という感じである。
ブラック・サバス最後のライブが行われてから、わずか17日後の2025年7月22日のことだった。享年76。それが早いのかどうかはわからない。ただ、かなりクレイジーな生活を長い間続けていた人なので、もっと早くに亡くなっていてもおかしくはなかった。

ずいぶん昔のこと。中学生の僕が初めて見たオジーは、ややぽっちゃりしたオジサンだった。カッコいいのかどうかは、正直わからなかったが、悪魔のような風貌がやけに目を引いた。そしてアルバムを聴いてみると、大好きな音だった。やはりロックは見た目が重要なんだろう。

僕はオジーの音楽に夢中になった。やがて、音楽雑誌の記事で、彼が酒とドラッグの日々を過ごしていることや、数々の奇行を残したことなどを知る。例えば、コウモリやハトの首を食いちぎったとか、滅茶苦茶な話ばかりだ。特に酷かったのはモトリー・クルーを前座に従えた『月に吠える』ツアーだったとオジーは言う。“彼らはクレイジーなんてものじゃなかった。そして、私はそれを自分への挑戦と見なした”(シンコーミュージック・エンタテイメント刊『アイ・アム・オジー オジー・オズボーン自伝』より)。“私は彼らの上を行かねばならない”とオジーが考えた結果、毎晩ドラッグを吸い込むことになる。アイスキャンデーのスティックで鼻からアリの行列を吸い込んだのは、このツアーでの出来事だった。ちなみにこの模様は、モトリークルーの伝記映画『The Dirt』でも少し描かれている(Netflixで視聴可能)。彼のそういった行動は、常に人々を楽しませようとする姿勢からくるものだ。“オジーはオジーでなければならない”と考えるタイプだったのだろう。

そんなだからオジーは皆から愛された。

あらためて彼の作品を聴いてみると、歴代の名ギタリスト達による強烈で個性溢れるプレイが素晴らしいのだが、同時にたいへん親しみやすい歌メロにも気づくはずだ。実はビートルズが大好きだというオジーの歌には心がある。わかりやすいのは、リタ・フォードとのデュエットで大ヒットした1988年のシングル曲「Close My Eyes Forever」あたりだろうか。他にもいい歌がたくさんあるし、彼の参加したブラック・サバスの曲はすべてが素晴らしい。シンガーとしての確かなセンスに、旺盛なサービス精神が加わってオジー・オズボーンは形成されていた。

偉大なるヘヴィ・メタルの王よ、安らかに。

Text by倉田真琴

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