海外遠征釣行や旅をテーマに開発するロッドメーカー「TULALA」代表の小川健太郎さんは言う。
O:ボクらは釣り好きだからこそ水中のことや魚のことに詳しい。ペット以外は、そもそも図鑑や動物園で眺めるバーチャルだけで関わりに限界があります。ボクらの釣りは魚を傷つける遊びだけに、魚の強いところや弱いところも知っている。一般の人達が触ったことない魚を、僕らは頻繁に触れているじゃないですか?生きている魚の硬さや柔らかさすら知っているんですよね。よって、魚に関しての発見も多いはずです。釣り人って、釣り欲のあまり社会不適合な人を生み出す時もありますが(笑)、魚との関わりが深いため学者なんかより、釣り人の方がリアルな体験や情報を持っていると思います。魚に近づきたいため、魚のことに興味を持ち調べる。だからいざとなった時だって、魚を守ることも出来る立場にいるんです。
L:「釣り」って数字で競うだけの遊び(タイムやポイント)じゃないから、追求力はその人次第になるし、またそこにゴールを見出せないと止まることが出来なくなるんですかね?サーファーも自然の産物と向き合っているからか?「次にまたいつどんな波が来るか分からない」という理由で、サーフィンを止められないと聞いたことがあります。
O:ウエイダーで腰近くまで入水して「どこまでなら行けるやろ?」って。竿を振るごとに「あと少しあと少し!」って深場へ前進しちゃうでしょ?魚を追い求め、磯から磯へ泳いで渡ったり、足に脚立付けてコンパスみたいにして水中を移動したり。
L:え!竹馬のような原理でw?この平和な令和にそんな必殺技を思いつく人がいるなんて少し嬉しいかもw(完全に本題脱線)。
O:これがね?w、水の中だと結構軽くてね。わりと平地なら行けるんですよ。とは言え、そんな無茶なことを思いつくような彼らでも、一応は死にたくはないのでw。それなりに水中のことをよく知っているんですよ。ルアー投げて糸を沈めて水の動きを感じ取っているから、バランス感や水中の流れと危険性を分かっているんですよ。実は釣り好きって、一般の方より水辺に関しての意識や知識が凄く高いんです。だからいざとなれば、魚を守ったり自然環境を守れる機会があるはずなんで、胸に秘めながら釣り人生を楽しんでいただきたいですね。