キャンプ大好き、軍物大好き、アイアン・メイデン大好きなRED中村氏。そしてもちろん、何よりシーバス釣りが大好き。そもそも独り遊びが得意で、海外のバックパッカー経験もあるタフでマイペースなTHE 男キャラ。そんな彼が有名シーバス系ルアーブランドから独立したのは9年前。同僚2人でスタートした「ポジドライブガレージ」とは、独特なプロダクトと独自なペースで既にシーバスファンより認知されている尖ったルアーブランド。偶然にもローバイト発行人と彼は、元仕事場や地元まで重なる奇遇な関係。会話もお酒も弾み、彼が好むキャンプスタイルで笑いが絶えない楽しい時間を過ごした。
<バス釣りからシーバス釣りへ>
中:学生の時はバス釣りを普通にしていたよ。大学を卒業する頃かな?バス釣りでは縁のなかった釣糸にPEラインが登場して、強度も感度も優れた糸だったから、海のジギングで大物が釣りたいと思って。バス釣りと違って、身近な釣りじゃないから情報も仲間もいないじゃん?就職先にキャンプメーカーか釣具系か迷っていたんだけど、釣具屋に就職することにしたんだよね。
L:そんな基準であの店に…(発行人コマツと中村は同じ釣具屋の同期スタッフ)。
中:釣具屋だったら詳しい人がいそうじゃん?それで仲間も出来て、後に奄美の遠征チームにも参加するようになってさ。そのチームのまとめ役が現APIAの社長よ。もう30年くらいの付き合いじゃないかな?(現在中村はAPIAのフィールドテスターも務めている)。
L:そんな付き合いとは知らなかったけど、懐かしいね?。バスはバスでも、バスとシーバスの違いって何だと思う?
中:湖や池のバス釣りって、閉鎖区域で釣るから魚って何処かに必ずいるじゃん?でもシーバスは潮の干満やベイト(捕食している小魚)の動きで、ポイントにいなくなっちゃうんだよw。
L:海はバクチ感あるよね?。
中:でも、だんだん分かってくると時間やエリアを絞った釣りが出来るから楽かもしれない。最初は何かと戸惑っていたから、魚がいてくれたら「いた!」という喜びも嬉しかったな。シーバスと言えば、海の魚だけどベイトを追って川を遡上する傾向もあって、江戸時代には河口から200kmも上流の完全な淡水域で発見されているし、おそらく川だとベイトを追い込んで捕食しやすいんだと思う。オレは潮の干満を意識して、それを狙ったウェーディング(水中に立ち込む釣り)が好きなんだよね。身体が水中にあるから、その時の水温や水流を肌で感じられて自然と一体化して釣りが出来るし。水中で釣りするって事は、自分目線が水面に近くなるわけで、魚のファイトを間近で体感出来るから面白いよw。
L:岸釣りだと陸に魚を上げたら終了しちゃうけど、人間が水中に身を置いているから魚の
可動域が360度あって楽しいよね!因みに最大サイズは?
中:…113cmかな、当たった瞬間にルアーをゴクっと飲み込まれた感じがして「根掛かりかな??」と思うくらいズシンと重くて、妙に暴れないんだよね。その日はさ、デカい群れが入って来ていたみたいで、蟹パターンって言うのかな?ボトムにルアーのリップをゴツゴツ当てて、113cmと105cmと103cmのメーターオーバーを3本獲ったよw。
L:…アドレナリン出すぎて倒れそうw。
<自分達で立ち上げた「ポジドライブガレージ」とは>
中:後に釣具屋からシーバス系のルアーメーカーに移ったじゃん?あそこも結構な組織だから、そのブランドイメージを崩さないようにルアーを作っていたし、生産プランや製品納期が決められていたから、それに合わせて新製品を仕上げなければいけないわけよ。となると、時に100%に満たなくても製品化が進んじゃう時もあるんだわ。でも今は締め切りもなく、完全に自分らのペースでやっているから、常に100%納得したルアー作りをしているかな。どころか、時に150%以上で成熟した物も珍しくないよw。
L:良い意味で「妥協しないインディーズ魂」と「小回りの効くインディーズ体制」ってとこだね。既存のシーバスルアーで考えて、現在プロダクトする路線は何かと個性的だよね?ペイントアイを使ったり見慣れないフォルムだったり、トップウォータープラグやアメリカンルアーのようなコミカルで愛らしくて、これまた良い意味で「国内の第一線ルアー」とは異なる路線だよね?
中:「良い意味」でねw。そもそも他社が作りそうなルアーを、わざわざウチが作る必要はないと思っているし、むしろ作らないようにしているw。ルアーってさ、パッと見てどんなルアーかって、釣りをそこそこしている人が見たら分かるじゃん?
L:それは前例があるからイメージ出来るんだろうね。
中:そう、既存するから分かると思うんだ。そうじゃなくて、パッと見て「何だこりゃ?」って思ってもらいたいのよw。
L:思うだろ?(良い意味で)、そんなんばかりじゃん!
中:え、そかな?だとしたら、嬉しいよw。そもそもフィールドテスターのオレと開発者の2人で独立してポジドライブガレージを立ち上げたじゃん?確かにその時こそ、他社にない路線を意識していたし、他社にない物を求めるユーザーに囲まれていたかもしれない。けど最近は「他社にない」じゃなくて「釣れるから」って理由で使ってくれる人が増えたと思うわ…。
L:え?それ、さりげなく「成功」っていう理想的な形じゃないのw?
中:え!?………そ?っか(独特なあのニヤリ目つき)w。
<大爆笑>
RED中村率いる「ポジドライブガレージ」では、この春にスウィーフィッシュ88F(フローティング)、メタルフラッター35g&43gのリリース。6~7月頃にはスウィーフィッシュ88S(シンキング)をリリース予定している。詳しくは更新されたSNSにて告知中。
pozidrivegarage.blogspot.com
@pozidrivegarage