東レラインテスターでありながら、勤務先であるルアーブランド“DUO”よりライトソルトウォーターゲームに特化したブランド「テトラワークス」の代表を務める萩原徹さん。近年進化に進化を重ねるアジングゲームにおいて、ショックリーダーの必要性と東レ・モノフィラメントが開発した新技術“ナノスリット”について語っていただいた。

ショックリーダーとは：
簡単に言うと、メインラインだけでは耐えられない根ズレなどに効果がありますね。本来メインラインを太くしていれば、魚が掛かってからはキャッチしやすいんですけど、太くしたら太くしたで、特にライトゲームの場合は魚を掛けるまでのアプローチに問題が出てきてしまう。それは糸の太さゆえにキャストする時に空気抵抗が発生して飛距離が伸びない。潮の抵抗を受けて水中で流されやすくなったり、その抵抗によってルアーの操作性が落ちてしまう。ライトゲームでは1lbくらいのラインで１g前後のルアーを投げて操作したい。となると「なるべくラインは細くしたい！」と。そんな時は限界まで細くしたメインラインにリーダーを付けます。そうすれば不意に大物が掛かったり、テトラや海藻に巻かれたり、魚体に擦れて起きるラインブレイクの心配が無くなります。 現代のアジングではポリエステルラインがポピュラーかと思うんです。仮に0.9lbのラインをリーダーなしの直結で使っていて、まさかの尺サイズや25cm以上のアジがヒットしてしまったら…。その細さだと魚を釣り上げて、手でラインを持った瞬間におそらく切れてしまいます。3lbクラスでもリーダーを付けていればランディングも安心ですね。なかには手で糸を持つ部分だけリーダーにしている人もいますね。もはやショックリーダーとしての役割だけでなく「ランディングリーダー」としても好まれているようですね。

ショックリーダー　スムーズロックプラスとは：
最大の特徴はフロロカーボン製にも関わらず、しなやかでアワせた時の衝撃を吸収してくれて魚とのファイトでも安心できることですね。思わず掛かってしまったクロダイやシーバスなど、大きな鱗が付いた魚に暴れられてボディーに触れると一発で切れます。でもリーダーを付けていると、そんな心配も軽減されます。更にこのリーダーは東レが独自に開発した「ナノスリットR」が搭載されているので信頼性はより高まりますね。何と言っても結束強度が強い。ライン表面に1/1,000,000mmレベルの微細な凹凸溝をつけているので、メインラインとリーダーラインを結んだ時の締め込み感がある。「強度を落とさないでラインどうしを結べる」という、リーダーにとって絶えない心配ごとを圧倒的に軽減してくれるんです。