クロー系のワームと言えば、ザリガニが天敵に驚いてキックバックして逃げ惑う演出が基本だった。ザリガニのトレードマークとも言えるハサミ(前足)が水の抵抗で大きく揺れて、そんなアクションにバスがたまらずバイトしてしまうという。ハサミを震わせながらフォールして着底した瞬間にハサミとボディをたわませたり、ボワンボワンとハサミを揺らしながら跳ねるようなバンピングアクションなど、リアクションバイトを誘うのがクローワームの真骨頂だ。 しかしDRTからリリースされたFINKは、これらのクロー系とは狙いが違うようだ。驚く事にクローワームのトレードマークのハサミがない。よってフォーリングやパンピングアクションでは機能しない。キックバックどころか前方にモゾモゾと歩くアクションなのだ。8本の足と平らで存在感のあるテールが、ボトムを這いつくばるザリガニを演出している。確かにザリガニは後方だけでなく前方にだって歩く。ある意味「最も無防備で油断しているザリガニ」に見える。クロー(爪)を持たないというザリガニイミテートの概念を壊してしまうほどの発想、さすがDRTのプロダクトは目が離せない。
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